都知事選に出る事でも話題となった
元安芸高田市市長の石丸伸二さん。
その発言は歯に衣着せぬ
はっきりとした物言いで
議会で議員たちを論破していく姿が
スカッとして大人気となりました。
石丸伸二って誰?
論破しているのを見てスカッとしたい
議員が何を言いたいのかわからない
石丸市長が山根議員を統計学で返り討ちしている
ところを解説していきたいと思います。
石丸伸二とは?
本名 | 石丸伸二 |
出身 | 広島県高田郡吉田町 |
生年月日 | 1982年8月12日(41歳) |
身長 | 173.2cm |
職業 | 政治家(第4代広島県安芸高田市長) |
趣味 | キャンプ、漫画本集め、ジャグリング |
Xのフォロワーは現在39.8万人(2024年6月)
youtube安芸高田市の公式チャンネルは26.6万人で
市の公式チャンネルとしては日本一
京都大学経済学部を卒業し
三菱東京UFJ銀行に入行、姫路支店に配属。
2014年為替アナリストとしてニューヨークに赴任し、
4年半にわたってアメリカ大陸の主要9か国25都市で
活動するといういわゆるエリートで
2020年8月9日に第4代安芸高田市長に就任した。
Xに市議の一人が居眠りをしていたと指摘。
『恥を知れ! 恥を!…と声が上がってもおかしくない』
との発言が反響を呼び、 またたく間に人気になりました。
なぜ石丸市長は議会と揉めるようになったのか?
事の発端は議会の定例会で、一般質問の最中に
「ぐぉおお」といびきをかいて30分近く居眠り
していた議員がおり
※一般質問は年4回、1回30分
それを石丸市長がTwitterに投稿。
その投稿を問題視した議会は
非公開の協議会に石丸市長を呼び出し
議員全員の前で説明を求めた。
居眠り投稿からの呼び出し…
この協議会の後に石丸市長は、再びTwitterで
「数名から、議会の批判をするな、選挙前に騒ぐな、事情を補足してやれ、敵に回すなら政策に反対するぞ、と説得?恫喝?あり」
と投稿しました。
これに議会側は更に憤慨することとなり
恫喝を名指しされた議員は名誉棄損で提訴する
事態となってしまった。
そこから副市長の公募
無印良品出店計画など
何度も政策が否決されていくことになります。
それまで16年でたった2回しか
否決されることはなかった市長の政策が
否決ラッシュです。
明らかに石丸市長vs議会(清志会)の
構図ができてしまったのです。
【石丸伸二論破集】山根議員統計学で返り討ち篇解説
統計学に精通している市長に統計学を持ち出して返り討ちにされる山根議員
アンケート調査について質問を行う山根議員。
質問①今回の市民アンケート調査で使われた全戸調査とは
どういうものでこの調査方法を選んだ理由を伺います。
[猪掛企画部長]
全戸調査とは安芸高田市の全世帯に
アンケート調査票を郵送して調査を行う事。
サンプル調査と比べて精度は若干上がる。
マスタープランの策定について
広く周知するとともに
皆さんの思いを教えてくださいという
コミュニケーションを重視して選んだ。
これに対して山根議員は難癖に近い
質問を続けます。
郵便局の配達地域指定郵便とは
低税の郵送料より半額近く安いコストで
宛先を考えずポストへ投函するもので
住民基本台帳とはイコールにならず
(2世帯住宅、空き家なども考えられる)
そしておおよその違いが無いにも関わらず
(5%以下の誤差)
山根議員は国勢調査の数なども持ち出して
揚げ足取りのような質問をします。
実際の調査数は12月で12758世帯
に対して山根議員は
9月の住民基本台帳9月外国人を含め13364世帯
国勢調査令和2年11060世帯
と自分でも誤差を示していることに
気付いていないだろうか?
[山根議員]
回収率はどのくらいと予想されていたのでしょう?
[猪掛企画部長]
通常3割程度が回収されるものと考えております。
これに納得できないと山根議員
全戸調査の精度がどれくらい上がってるのか
回収率3割程度で…?という感じで
詰め寄ります。
[石丸市長]
サンプリング調査ではなく全数調査にしたことに
意味があるという、統計に精通している市長は
当たり前の返しをします。
国勢調査ですら100%は回収できないとも言いました。
ここで山根議員はまた難癖のように
サンプリング調査でも4割5割を求める調査が多い
(全戸調査が)30%切りましたよね?29、〇%に下がりました
と言い
国勢調査なら回収してないところに回ってるのに
今回そういう事やられたのか?
という無茶苦茶な事を言います。
市の財政でそこまでやるコストが見合わないのは
明らかで重要度の高い国勢調査が回収にコストを
かけるのとは違います。
回収率の話をしているのに更に労力をかけようと
するのは後でコストの話で矛盾する発言をしているのが
わかります。
ここで[石丸市長]が反問権を使い
回収率の29.1%と30%が
大きいor小さいのorどちらでもないのか
3つでお答えくださいと問います。
ちなみにこの時国勢調査の回収率の話で
100%では無いことに論点を戻しました。
国勢調査という極めて重要なものに対して
再回収に回っても回収率90数%と
今回山根議員が引っ掛かった30%と29.1%
100%から90数%どちらが開きが大きいか
おそらく山根議員が揚げ足取りしている事
を追及しているわけですね。
これに対して[山根議員]は反問権を使われているにも
関わらず次の質問を勝手に喋り始め
議長に再度反問権に対してお答えください
と言われなんと
それに答える必要はないと思います(?)
と反問権を無視します。
29.1%をほぼ30%とわかっていたにも
関わらず難癖をつけたことを
認めたくないわけですね。
何度反問権を行使しても
3択の答えを返すことなく
回収率の29.1%と30%が
大きいor小さいのorどちらでもないのか
3つでお答えくださいという質問なのに
山根議員は30%から29%に下がったことを認めます
(30%より低いと言いましたけど?)
と自分の言いたいことを何度も勝手に言う始末です。
時間が過ぎてしまいますねと自分が答えなかったことは
完全に棚上げです。
その後も統計学をよくわかってない山根議員は
- 3割は回収率が低い
- 回答が鈍化している
- 回答者が必要性を感じない
- 依頼者に対して不信感がある
など言いたい放題です。
次に山根議員がする質問は
質問②アンケート回答者の年齢や構成によって
回答率が変わっているのはなぜか?
[猪掛企画部長]
任意だから(任意:その人の意思に任せる事)
山根議員は任意の意味もわからず
年齢や家族構成などの違いでアンケートの正確性が
失われている。
それも市長の独断でそうなっている。
と言いたいようです。
石丸市長は
その違いに特に問題は無く
全数調査の有益性や回答率も
良かったというような回答です。
質問③サンプリング調査を使わなかった理由は?
(質問①の今回の市民アンケート調査で使われた全戸調査とは
どういうものでこの調査方法を選んだ理由を伺います。)
とほとんど被った質問です。
回答も
全数調査の方が精度が上がること
コミュニケーションをとる為と
同じ回答になります。
山根議員はまた
コミュニケーションを取るんであれば
市長お得意のミートアップとか財政説明会とか
そういうのをされれば良かったのではないか
と嫌味のような言い方をします。
コミュニケーションを取る場が他にあるから
それ以上しなくて良いわけがありません。
ましてやアンケートの質問など莫大な量なら
12758世帯に出来るわけが無いですね。
更に続けてサンプリング調査無作為抽出で
18歳以上1778人有効回収数572人
有効回収率32.1%あります。
と言いますが29.1%に比べて高い…?
中学高校で406人中有効回収数371人
有効回収率91.4%です。(どや感がすごい)
こんなに高い回収率なのに
全戸調査を選んだのは市長が恣意的に
やったんではないか?
サンプリング調査の結果を知らなかったのか?
それとも全戸調査が良かったのか?
というような質問でしたが
まず学校にアンケートを取らせれば
回収率が高くなるのは当たり前です。
逆に学校でアンケート答えない人は
ほとんどいないでしょう。
社会人でも会社からアンケートを書けと
言われれば当たり前に書きます。
当然のことです。
案の定市長から反問権が出ます。
山根議員は全数調査と
サンプリング調査どちらが良いと思っているのか?
ここでも山根議員は揚げ足取りに
必死です。
全数調査じゃなくて全戸調査でしょ?(同じですね)
労力、時間、コスト、正確性が
優れており平成26年との比較も出来る。
回収率も32.1より29.1%と低いので
サンプリング調査の方が良かった。
統計学が間違っていますね。
コストの話を出しながら
①の質問ではもっとコスト(労力)をかけないのかと
「国税調査なら回収してないところに回ってるのに
今回そういう事やられたのか?」
いった発言をしていました。
石丸市長はそれに対して
まず全戸調査とは全数調査です。
サンプル調査よりも全数調査の方が
いかなる場合においても精度は高まります。
と一蹴しました。
質問④配布数と有効回収率の掲載がない理由は?
(揚げ足撮りに必死です)
[石丸市長]
紙面の紙幅の都合で取捨選択しただけです。
[山根議員]
データの正確性は大事
細心の注意を払っている
費用対効果を考えた統計学をやっている(?)
データを扱う場合
求められたデータを回収できない
開示できないという事は極めて危険
何かやましいことがあるのではないかと
疑われてしまう
その時点でその統計それを基にした分析レポート
価値を失いますって言われてるじゃないですか(どや感がすごい)
それだけデータに詳しくってデータの正確性大事と
思われてるからこそなぜだと私はここで聞いたんです
策定委員会に出てないのはなぜですか?
[石丸市長]
まず採算性を考えるために統計学はやっていません
統計学とはそういう学問ではありませんので
誤った、さも私が言ったかのような恥ずかしいことを
言いふらさないようにお願いします。
データの開示を求められたときに
『拒むと怪しい』と言ったんです。
今も答えましたし委員会でも聞けば答えました。
情報公開請求という制度もあります。
議員の仕事として先に解明すべき点であるものを
解明せずして揚げ足をなぜ取ろうとするのか。
というようにカウンターを浴びせます。
山根議員が気になる点をあえて指摘しないでおきながら
後から「書いてないじゃないか!」
と揚げ足取りに必死なのが目に見えますね。
批判するのなら書いてないことによる
不都合がどんなことなのか指摘するのが
筋だと思います。
質問⑤アンケート調査の最後にある自由記述欄はいつどのような形で公表するのか
[猪掛企画部長]
自由記述は公表する予定はございません。
一般的に自由記述を大量に羅列するような公表は
避けられていると思っております。
集まった提案は計画に盛り込み活用する予定です。
これに対して山根議員
市長はコミュニケーションを取りたかった
と言っていた。税金を使ってるのに
全く載せないのはおかしいんじゃないのか?
と言った趣旨の答弁をします。
そのコメントを取捨するのにもコスト(税金)
がかかるというのにまたもや矛盾した意見です。
これを記載する費用対効果を完全に無視した
発言です。
質問⑥立地適正化計画における都市構造について
立地適正化計画においては都市機能誘導区域として医療、福祉、商業、文化等、都市機能を中心拠点や生活拠点に誘導し集約することでサービスの効率的な提供を図る区域を定め、位置づけ施設を存続する評価となっている、特に医療施設の存在、本市においては吉田総合病院についての必要不可欠性(?)を確認し存続維持について対応協議が必要となるが市長のお考えを伺います。
あえてそのまま書きましたが、時間が迫ったからか
早口で長々と何を言っているのか
さっぱりわかりません。わざとなのでしょうか?
学生でももう少し簡単にまとめきれるような気がします。
要は『最近削減ばっかりしてるけど病院まで潰しちゃうんじゃないの?』
という質問なのかと感じました。
そして案の定市長からは
何をおっしゃっているのか意味がわかりませんでした
わかった方いらっしゃいますか?
と言われます。
市の見解としては当然ですが吉田総合病院は
医療の拠点施設として必要だと認識しています。
と返し議会はここで終了となります。
今回のをまとめると
山根議員の質問は
なぜアンケートのサンプリング調査⇒全数調査にしたのか、です。
標本調査より全数調査の方が精度が上がるのは
当たり前の話なんですが、統計学で勝負(?)に
なると思ったのでしょうか。
もしかしたらサンプル調査していたコンサルの方と
癒着があってこだわっていたのかな?
と感じたくらいです。
山根議員が言いたいのは
- 標本調査が良いのに全戸調査は市長が勝手にやってる
- 年齢とか家族構成とかで補正してない
- 掲載してない項目あったよね
- 金使ったならアンケート公表しろ
こんな感じですかね。
反問権で何度もわかりやすく三択で
聞いているにも関わらず答えない時点で
全く話にならなかったですね。
しっかり答えていれば全数調査の30%が
統計で少なくない事や
国税調査で回収していないところに回っても
100%回収できないことで論破されていたことでしょう。
山根議員も論破されるのがわかっていたから
きっと答えられなかったのですね。
まとめ
石丸市長の論破は見てて気持ちが良いですね。
安芸高田市の議員は別の意味で一躍有名に
なってしまいましたが忖度や怨恨ではなく
是々非々で判断していってほしいものです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
コメント
「国税調査」ではなく「国勢調査」です。揚げ足をとっているのではなく、せっかく内容として面白いのに、この誤字は邪魔になっています。早急に訂正されたほうがよろしいのではありませんか。
ご指摘ありがとうございます!修正させていただきました。